What's up 日本

マレーシアで大活躍中のお笑い芸人【住みます芸人inマレーシア・KLキンジョー】

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準備を怠らず、チャンスを逃さない

番組の企画「住みます芸人」として、マレーシアに来たKLキンジョーさん。はじめは数カ月のつもりが、番組が終了したのにも関わらず、事務所から「現地でもう少し頑張って欲しい」の一点張りで、マレーシア滞在延長が決定。そんな状況からマレーシアでキャリアを築かれたKLキンジョーさんに当時の心境と、メッセージをお聞きしました。

住みます芸人⇒帰りたい毎日のマレーシア生活

―まずは、日本でどのような芸人生活を送られていたかを教えてください。

KLキンジョー:芸人になるべく大学中退後、NSCから大阪吉本に入りました。大阪で芸人活動をしていたところ、東京吉本の凄腕社員さんから「東京でレギュラー番組に出演する?」との連絡を受け、それなら行きます!と即答し、上京しました。しかし、レギュラーの話は無くなってしまい、番組が何もないまま東京生活が始まりました。芸人3年目の時です。

―東京に拠点を移し活動されていた中、マレーシアに来た理由は何でしたか?

KLキンジョー:東京進出して3年後、芸歴だと6年目の時に、ハックツベリー(テレビ東京・2016年放送終了)という番組の「住みます芸人」募集がありました。東京で活動をして、いい兆しが見えてきたタイミングだったので、「今が売れるチャンスだ!」と思い応募しました。見事選考を通過し、マレーシアに行くことになりました。

―マレーシアに来られた当初の活動はどうでしたか?

KLキンジョー:実は、この募集自体が海外ロケのテイで、数カ月で終わると思っていました。しかし、番組が終了しても事務所から帰国する指示が来ませんでした。もともと、マレーシアに住むモチベーションで来ていなかったので、帰れない日々は余計きつかったです。もちろん言語も分からないので、ストレスが溜まる毎日でした。とにかく帰りたかったです。

お住まいの最寄り駅での写真。「住みます芸人」のタスキは今でも大事にしているとのこと。

住みます芸人同士の決意~マレーシアで売れる

毎日帰りたいと思っていたマレーシアでの1年間。そこから約8年マレーシアに住み、今では大活躍を見せるキッカケについてお聞きしました。

―帰りたいと思う日々から、マレーシアで頑張る気持ちになったキッカケはありましたか?

KLキンジョー:マレーシアに来て1年くらいたった時、同じ企画で海外に来ていた「住みます芸人メンバー」とオンラインでグループミーティングする機会がありました。その時にお互い励まし合って「番組は無いけど、それぞれの土地で頑張ろう」と決起集会をしました。それから、マレーシアで頑張る決心がつきました。

―決意が決まってから具体的にどのようなアクションを起こしましたか?

KLキンジョー:とにかくマレー語の勉強をしました。それまでは全く勉強もしてなかったので、ゼロから始めました。マレー語の映画をとことん観て勉強し、分からない単語を街の人に聞いたり熱心に勉強しました。また、マネージャーがいないので、自分で仕事を取ってくる必要がありました。そこで、日本人のあらゆる集まりに参加したり、マレーシアで活躍されている日本人に会いに行ったりと人脈を広げる行動を起こしました。

何度も「辞めたい」と思いましたが、出会った方々から「みんなしんどい想いをして今がある。とりあえず1年間は耐えてみな」と言われ、這いつくばりながら頑張ることができました。

―決意を決め、地道な努力を続けた結果はいかがでしたか?

KLキンジョー:マレーシアで頑張ると決めてから1年くらい経った時に、マレーシアのテレビ番組に出演することができました(マレーシア2年目)。オンエアを見て感動したと同時に「自分のマレー語はまだまだ!」と思い、さらに頑張るエンジンがかかりました。

その後、コロナ禍にYouTubeチャンネルを開設し、登録者数20万人を超えました。また、マレーシア版M-1のファイナリスト進出とラジオ出演というマレーシアで成し遂げたい夢の50%を達成しました。マレーシアで頑張ってよかったと思えますし、残りの50%も達成できるように頑張ます。

現地のテレビ番組にも数多く出演。マレーシアでの知名度は非常に高い。

常に準備しチャンスを逃さない

短期滞在のつもりがマレーシアに約8年。異国の地で様々な苦難を乗り越えられた要因にも迫りました。

―ゼロから語学を学び、マレーシア国内のメディアでご活躍できた要因はありますか?

KLキンジョー:2点あります。1点目は、目標を達成するためにできることを選択してやってきたこと。2点目が、諦めないでやり続けることです。語学もマレーシアで売れるためにやるべきことで、継続したからこそ上達したし、コメディアンとして人前に立てる。間違いや失敗もたくさんしましたが、そのひとつひとつが成長に繋がっています。

―最後に、日本の若者へメッセージをお願いします。

KLキンジョー:インターネットの普及で、今の若い人は多くの情報を手にすることができます。それに伴い、たくさんの情報が瞬時に手に入るので、学べるスピードも速いので成長しやすい環境だとは思います。ただ、なんでも聞きすぎるのは良くないです。たくさん仕入れた情報を取捨選択して、自分で考えながら成長してください。

KLキンジョー

マレーシアのエンタメシーンで活動中のお笑い芸人。マレー語YouTubeチャンネル「WASABI LAKSA-ワサビラクサ-」は登録者数約20万人。英語・マレー語・日本語でコントや漫才を披露するマレーシア人とのコメディーグループ「ナシレマーズ」を結成し、日系企業のイベント、ローカルイベントやテレビなどでも活動中。
WASABI LAKSA:https://www.youtube.com/@wasabilaksa–9806

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