What's up 日本

海外×サッカービジネス|アルビレックス新潟シンガポール広報担当・齋藤 博基インタビュー

What's up 日本

コンフォートゾーンを出て挑戦を

新卒で建設系の専門商社へ入社。3年勤務し、転職した先はシンガポールの日系サッカークラブ「アルビレックス新潟シンガポール」。異業種かつ、活躍のフィールドを海外に移された齋藤さん。異業種への転職のリアルと海外での生活についてお聞きしました。

充実していた新卒入社の3年間

―まずは、新卒入社した会社でのご経験を教えてください。

新卒で建設系の専門商社へ入社し、営業を3年間経験しました。性格的にも目の前の仕事を前向きにできるタイプで、毎日の仕事を楽しみながらできていました。営業先は、会社の社長から担当者の方までいらっしゃいましたし、性格も含めて幅広い人との関係構築を経験できました。その経験でメンタルは鍛えられ、社会のしきたりも勉強できました。

―充実した社会人生活を送っていた訳ですが、転職を考えたキッカケは何でしたか?

もちろん充実はしていましたが、このまま無難に月曜から金曜まで働き、この生活を続ける人生でいいのかな?と考えるようになりました。その時に、もっと自分がワクワクする仕事がしたいと思うようになり転職を決意しました。

―どのような考えのもと、転職活動を開始されましたか?

転職を決意する前にコロナがあり、自宅で時間があったので英語を1年近く勉強していました。前職では非常にニッチな商材を扱っていたので、業界の知識は転職で活かしにくいとは思っていました。そこで3年間培った営業と、勉強していた英語を軸に転職活動することを考えました。TOEICも転職活動を開始するタイミングで800点程度のスコアが取れたので、営業×英語で転職先探しをしました。

若いからこそできる挑戦・海外挑戦

―現在の会社に採用されるまでの経緯を教えてください。

実は、東京都内で英語が使える仕事を探していました。そんな時に見つけたのが、アルビレックス新潟シンガポールの求人です。新潟出身でアルビレックス新潟を応援していたのと、海外に行けるチャンスは滅多に無いし、早いもの勝ちだろうと思い、募集が開始された翌日に早速申し込みました。そこからはとんとん拍子で進み、書類を出して1週間後には内定を頂き、1か月後にシンガポールで仕事を開始することになりました。

―実際に働いてみていかがでしたか?

入社してから今まで広報の仕事をしており、完全に未経験の業務を担当しております。主な業務は、SNSの運用と取材対応となり、0から自分で勉強しつつ覚えていったような形です。
また、チームサイドと、ビジネスをしているクラブのフロントサイドの橋渡しやコミュニケーションは頻繁に行っています。

―未経験の領域での仕事となりましたが、苦労した点はありましたか?

日本とシンガポールのSNSに対する価値観に適合させつつ、広報活動をするのに苦労しました。SNS利用に対して日本人は控えめな印象です。しかし、シンガポール人はSNSに寛容で、投稿することをためらったりしません。シンガポール人のファンやフォロワーの獲得をしたいけど、これからの若いシンガポール人の選手個人にフォーカスを当てて投稿していいのかと悩むことも多いです。日本人的な思考だと、「取り上げすぎると勘違いするのではないか」という懸念を持ってしまいます。文化の違いや葛藤は今でもありますが、選手やチームのことを第一に考えながら管理をしています。

居心地のいい日本を出て、海外でのキャリアを求めた齋藤さん。まさに【コンフォートゾーンの外に出ろ!】を体現されています。

やりたいことをやるための行動量とスピード

―仕事をする際に意識されていることはありますか?

自分の中で意識していることは行動量とスピードです。自分は優秀ではないし、いたって凡人。そんな自分がやりたいことをやるためには、行動量とスピードで対応するしかない。ガムシャラに仕事をして、日中でなるべく終わらせて、帰ってからも今後のキャリアを考えたり、英語学習に勤めています。YouTubeとか日本のエンタメも観なくなりましたね。

―行動量やスピードは日本で働かれていた時から意識されていましたか?

シンガポールに来た時、腹をくくってから意識するようになりました。日本を離れ、家族や友達もいない状況で来たからこそ、仕事で成し遂げたいという想いです。だからこそ、自分のために日々仕事に向き合っていますし、自分の時間も大切にしています。チャンスは多くないので、このチャンスを無駄にしたくはないです。

シンガポールで見つけた今後の夢

―今はシンガポールのサッカークラブスタッフとして働いていますが、今後のキャリアパスはどのようにお考えですか?

2つの面で検討していて、1点目が海外のサッカークラブに携わりたい。2点目が英語をよりネイティブレベルに近づけたい。ゆくゆくはサッカーレベルが高いかつ、英語圏のサッカークラブで働きたいです。具体的には、オーストラリアのローカルクラブに日本人1人で飛び込むみたいな感じです。海外のサッカークラブで働く経験をし、今では将来のキャリアにおいて、サッカーを軸に考えるようになりました。

コンフォートゾーンの外に出ろ!

―最後に、日本の若者へメッセージをお願いします。

若いうちにやりたいことをやるようにしてください。私くらいの年齢になると、結婚ラッシュが来て子供ができたりして家庭を持つようになります。学生時代も含め、やりたいことは、悔いなくやるべきです。また、私は就活の際に「好きでやりたい仕事」と「給料や待遇」のギャップで悩んだ経験があります。私は「給料や待遇」で仕事を選びましたが、自分の努力次第で後からいくらでも取り返せると気づきました。もちろん自分の人生なので自分で責任を取らないといけませんが、若いうちにチャレンジしてみてください。

―最後に大学の後輩にメッセージがあればお願いします。

外の世界をもっと見て欲しいです。地方の大学生なので、どうしても閉鎖的で情報を取りにいくのが遅い気がします。だからこそ、1,2年生だとしても、自分のキャリアや将来を考える時間を取って、他と比べる経験をしてみてください。もちろん、キャリアや将来を考えるよりも、同級生とお酒を飲んだりバイトする方が楽しいと思います。卒業生に話を聞きに行くでもいいと思いますが、少し勇気がいるし、意識高いと馬鹿にしてくる同期もいるかもしれません。しかし、話を聞いたら考えが変わるかもしれないし、新たな行動を起こすきっかけになるかもしれない。だからこそ、自分のコミュニティの外に出る経験を早いうちにしてみてください。

齋藤 博基

大学卒業後、建設系の専門商社へ入社。東京で営業に従事。3年間の勤務の後、アルビレックス新潟シンガポールへ転職。入社当初から広報として、SNSの運用・メディアの取材対応などに従事している。高崎経済大学卒業(2019年3月卒)で富永の2学年先輩。(2023年8月現在)

☆アルビレックス新潟シンガポールHP:https://www.albirex.com.sg/
☆アルビレックス新潟シンガポールX(旧Twitter):https://twitter.com/ALB_S_FC
☆アルビレックス新潟シンガポールInstagram:https://www.instagram.com/albirexsingapore/

 

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