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オーストラリア留学とコロナをキッカケにメキシコへ転職|ラテン文化に魅せられて【Encounter Japan・小林 真奈】

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自ら道を探し、自ら切り拓くEncounter Japan・小林 真奈インタビュー

2020年。コロナのパンデミックが世界中を襲い、あらゆる産業が大打撃を受けました。移動が制限されたことで観光業は大きな損害を受け、仕事も激減しました。そんなパンデミックを機にメキシコへ新たなキャリアを追い求めた女性がいます。今回は、Encounter Japanでご活躍中の小林 真奈さんにインタビューをしました。

写真右から3番目が小林さん。(本人提供)

ラテン文化の虜となった“オーストラリア留学”

コロナのパンデミックをキッカケにメキシコの日系企業へ転職された小林さん。英語圏ではないメキシコが転職先の選択肢に入った理由は、学生時代のオーストラリア留学まで遡ります。

小林さん:高校時代に1週間、大学時代に1年間オーストラリア留学に行きました。高校時代にオーストラリアの広大さに感動し、大学時代に長期留学をしました。大学時代の留学で語学学校に通っていた時、コロンビア人の友達ができました。彼女たちと接するうちに、常に陽気で、人生に対して前向きでハッピーな姿勢が“ステキだな”と思うようになりました。言語も環境も異なるオーストラリアで悩んでいる時に、そんな陽気な彼女たちを見ると、「なんてちっぽけなことで悩んでいるんだろう」と思えました。それが、ラテン文化との出会いとなり、考えすぎてしまう癖がある私に大きな影響を与えてくれました。

―ラテン文化(メキシコ・コロンビア・ブラジル・ペルー等の中南米国文化)の特徴としては、陽気で前向きな人が多いのでしょうか?

小林さん:みんながみんなそうでは無いと思いますが、いい意味で肩の力を抜いて、楽観的に生きている人が多い気がします。日本だと周りの目を気にする文化があると思いますが、ラテン文化の人たちは周りの目を気にせず主体的に物事を考えているように見受けられます。

―学生時代の留学から現在まで、日本とは異なる文化の人たちと接する際に意識していることはありますか?

小林さん:日本人からしたら、異なる文化は未知の世界です。好奇心旺盛な性格も相まって、色んな文化を知ろうというマインドは常に持っています。世界中にはキリスト教やイスラム教、ヒンドゥー教などたくさんの宗教があり、大陸や国ごとで異なる文化が存在します。相手のことをもっと知りたいと思いながら話しますし、相手も自分に興味を持ってくれたら悪い気はしないので、そこから友達になったり、あらゆる宗教や文化を学ぶようにしています。

キャリアの分岐点となった“コロナ・パンデミック”

「海外と関わりのある仕事がしたい」と考え、大学卒業後に近畿日本ツーリストへ入社しました。順調にキャリアを歩んでいた入社4年目の2020年、コロナのパンデミックが世界中を襲い、観光業は大打撃を受けました。小林さんにとって、このパンデミックがキャリアを見直すキッカケになり、Encounter Japanへ転職することになります。

小林さん:新卒入社後の3年間は、覚えることが多く、目の前の仕事を必死にこなしていました。そんな中でパンデミックが起き、会社が休業となったことで、良くも悪くも時間ができました。大学生ぶりにゆっくりとした時間が取れたため、今後の将来について真剣に考えました。「私はこういう性格で、何がしたくて、今後の人生で成し遂げたいことはこれで」などいろいろ考えました。その結果、海外に移住して働きたい想いが生じ、現地就職を念頭に転職活動をはじめました。前職時代は、真面目な性格が故に仕事ばかり集中しすぎて、自分のこと考える時間がありませんでした。猛威を振るったコロナではありましたが、キャリアを考える良いキッカケとなりました。

―現在勤めているEncounter Japanとの出会いと、働くまでの流れはどのようなものでしたか?

小林さん:コロナ禍により、海外で働かれている方のオンラインセミナーが複数開催され、積極的に参加していました。あるセミナーにEncounter Japan代表の西側が登壇しており、その時に今の会社を初めて知りました。事業内容を聞くと、私の地元である広島県呉市のお酒をEncounter Japanがメキシコに卸していると話しており、急に親近感が湧いて面白い会社だと興味を持ちました。セミナー当時は中途採用の募集をしていなかったので、西側のX(旧:Twitter)をフォローしてチェックしていました。

当時、製造業の通訳やコンサルの営業などベトナムの会社から内定を頂いていましたが、ピンと来てはいませんでした。セミナーに参加してから半年後に、西側のX(旧:Twitter)で人材募集のツイートが流れてきました。スペイン語が話せるわけではありませんでしたが、メキシコで働いてみたい気持ちがもの凄くあったので、X(旧:Twitter)から連絡して採用していただきました。2021年にメキシコへ渡航し、気づけばメキシコ3年目です。

―従業員はメキシコ人、お客様は日本人と仕事をする中で、意識されていることはありますか?

小林さん:従業員と文化や言語の違いがある中で、お客様には日本クオリティーを出すために調整を詳細に行うようにしています。メキシコ人が考えるクオリティーや時間の感覚は日本人と離れていたりします。一方、メキシコ人からすると私たちは外国人で、「よそ者」と思われても仕方ないと考えています。それでも、日本の文化や外国人と働くことに興味があって一緒に働いているメキシコ人が多いので、モチベーションを上げる声かけや、日本で大切にしていることを教えながら、一緒に仕事をするようにしています。私だけが欲しいものを要求しても絶対に振り向いてもらえないので、同じ方向を向いて仕事できるよう些細なことでも諦めずに伝えるようにしています。

―Encounter Japanに入社して3年が経ちます(2023年12月現在)。今後のビジョンはどのようにお考えですか?

小林さん:今の会社でより経営にも携わることができたらいいなと思います。まだまだ若い会社なので、改善するべき点が多く、自分たちで新たなことも挑戦できる環境があります。経営の基盤や社内のあらゆる制度を整えるなど、今の会社でやりたいことを実現していきたいです。

あなたが本当に何かをやりたいなら道は見つかるし、本気じゃないなら言い訳をするだろう

ラテン文化に惹かれた理由からコロナを機に転職された理由、異文化同士で仕事を進める際に大切にしている考えなどお聞きしてきました。小林さんが大切にされているモットーは何でしょうか。

小林さん:“If you really want to do something, you‘ll find a way. If you don’t, you will find an excuse.”です。日本語だと、「あなたが本当に何かをやりたいなら道は見つかるし、道は拓けるけど、そうでもないならあなたは言い訳をするでしょう。」です。大学時代にサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路※1を歩いていた際に見つけた言葉です。これまで私が歩んで来た道は、この言葉の通りだと思います。自分が本当にやりたいことは実現できたし、何かしらの方法を見つけて道を拓いてきました。一方、今まで私がやってこなかったことは、そこまでやりたくなかったことなんだなと思います。本当にやりたいことがあるなら道は拓けますし、実現できると信じています。

「日本が合わない」と感じても、あなたを受け入れてくれる世界は必ずある

最後に日本の同世代・若者へメッセージをいただきました。

小林さん:世界ってスゴイ広いので、日本に不満があったり、日本でモヤモヤしているのであれば、外に出てみてください。私も日本にいた時は、「この仕事を続けていいのか」「果たして活躍できているのだろうか」とモヤモヤしていました。メキシコに来たことで、自然体でいれますし、仕事も楽しくできる環境があると気が付きました。環境や国を変えるだけで、自分を発揮できる力や仕事が見つかるかもしれません。日本に住んでいて、「なにか違う…」と思うのであれば、1度海外に出てみると何か見つかるはずです。一歩踏み出して、挑戦してみてください。

小林 真奈

1995年生まれ。広島県呉市出身。メキシコ在住。高校時代と大学時代にオーストラリア留学を経験。大学時代の留学中にラテン文化に触れて、心のどこかでラテンの国に憧れる。大学卒業後は日本国内の大手旅行会社・近畿日本ツーリストにて法人営業を担当。コロナ禍に海外で働きたい!と模索した結果、偶然出会ったEncounter Japanへの転職、メキシコへの渡航を決意。前職での経験を活かして観光系の業務に携わり、プロジェクトマネジメントを行う。(2023年12月現在)
☆Encounter JapanのHP:https://encounter-japan.com/

※1サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路:サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路(サンティアゴ・デ・コンポステーラのじゅんれいろ)は、キリスト教の聖地であるスペイン、ガリシア州のサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路。
【サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路 – Wikipedia】

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